眠りに持って行ってから ~ツナガルヒツジレポート~

空の色や雲は 2度と同じ景色を見ることはないけれど

毎日素晴らしい姿を見せてくれて その都度 感動しています。

 

朝日が雲に映って 光が反射して神々しく光るような美しさや

朝日に向かって 大空に大翼を広げたフェニックスのように見える雲の様子は

息をのむ美しさです。

 

さて…

先日、あるイベントに参加しました。

https://www.instagram.com/kunishima2025/

尾州最古の毛織メーカーである『KUNISHIMA』さんで行われ

全国から100名ほどの参加者が集いました。

 

『日本の羊飼いをサポートするJWP協議会が今年も格付け検討会を行います。

国内の牧場から羊毛を集め、格付けを行い国内の羊毛を活用しています。

生地になる前はどうやって価格を決めるのか買い取った羊毛は何になるのか

検討会をして牧場にはどんなメリットがあるのかなど…(一部抜粋)』

 

北海道をはじめ20余りの牧場で刈り取って*スカーディングしたものを集めてあり

(*羊毛の汚れや不要な部分…例えばお腹や足回りの泥や糞、粗い毛などを取り除き、品質の良い部分を選別し糸を紡げる部分を選別する)

その羊毛について詳しく見ていきます。

わかりにくいかもしれませんが、大袋…かなりの大きさで

そこにぎっしりと羊毛が詰まっています。

 

ここに集まってきている羊毛は”サフォーク種”というひつじの毛で

主に肉用として改良された羊の品種で、イギリスのサフォーク州が原産です。

 

これまで日本では食用の羊毛は引き取り手がなく、処分されてしまうことがほとんどだったということですが、

KUNISHIMAさんの国産ウールを使った上質な生地を使うという信念から

今回のような活動をオープンにしてくださいました(これまでは内々で行われていたようです)

 

”毛刈りのプロ” ”羊毛鑑定のプロ” ”生地のプロ” ”プロの羊飼い”

の方々とのこの時間…実にマニアックで奥の深い時間でした‼

暑さと臭い!そして大量の羊毛!どれもこれも初めての経験!

 

ついていくだけでやっとだったのですが、その一つ一つが心に刻まれています。

 

シュタイナーの学びの中でよく言われるのは

「眠りに持っていく」という言葉

 

私たちは眠りの時間に魂は体を離れて高次の自我の声を聞くといわれています。

良質な眠りの中で本質を得ることができる、それを体感しました。

 

当日はね、本当についていくのがやっとだったんです。

めちゃくちゃ熱いし 何をどう見ていいかわからないし ものすごい量があるし

その中で、指示してくださったことに対して、「何の役にも立っていないんじゃないか」

なんて思いつつでも何とかこなしていた…という感じだったんです。

 

その後の工場見学も 圧倒される設備や織機のすばらしさ

これが日本の伝統の技術なんだ…と

わかんないんだけれど 凄いんだ!ということは伝わってくる

 

そして帰ってから、家族にそのことを話したいと思っても

「なんかすごいんだって!」

と何度も連呼しつつ、ほぼほぼ伝わらなかったんじゃないかという感じ

 

でもね、眠った後ひしひしと感じたんです。

そこにむかっていく姿勢 プロの目 牧場との関わりと人と人との関わり そして ひつじへの愛

 

あぁ、これはゲーテ的植物観察とバイオグラフィワークだ

 

ひつじの毛を、臭いも色も質感も手触りもじっくりと触ってみている時に

「まだスカーディングが分かっていないかもしれないけど、この子の毛は密ないい毛質だね」

「牧場主さんは毛を使ってあげたいって思ってるんだけど、技術が伴っていないだけだからこれからだね」

「○○牧場さん!今年はすごくきれい、すごいこれは頑張ったよね」…等々…

 

これまでのお付き合いや、その牧場の成り立ちや状況まで担当の方は把握していて

ただの商品だとはこれっぽっちも思っていない

この子たちの毛をどうやったら生かすことができるのか、それと共に牧場の利益を考える。

そして、ひつじの毛をじっくりと見る。

汚れを見て、毛に絡まっている汚れや草やえさのかすを見て

この子(羊)がどんな環境で育って、どんなものを食べて何歳くらいで…

そいういう情報をどんどん理解していく。

 

まるで、見えないものを感覚で見ているように

そしてその毛がどんな羊毛になりどんなウールの商品になっていくかを

創造・想像している。

 

愛がある

 

エーテルとアストラルと自我との出会い

ゲーテ的植物観察の時に感じたそれ同じだ!

 

1日後にそれに気が付いた時に 本当に感動した。

それ以降その印象がどんどん強くなっている

 

プロの方々が、プロになるためにした努力

見てきたもの経験してきたもの、関心があるものをとことん追求して

人生をかけて体感してきたものをこれからも繋げていこうとしている

 

本当に素晴らしい魂に出会えました。

 

山梨の学校で羊を飼っているという子たちが参加していて

自分たちが毛刈りをした羊毛を持ってきてくれていました

きれいに一頭分の形のまま🐑

それを毛刈りのプロの方に見てもらって、たくさん質問をしたりしていました。

 

もう!尊い!

こうやって、真剣な真面目な大人の姿をそのまま子どもたちに見せるって

本当の財産。

 

私はただこの会にすごーーーく興味があっただけの ただの素人だけど

こんな風に受け取れたことに 感謝しかないし

シュタイナーの生きた学びだしヾ(o´∀`o)ノワァーィ

スウェーデンひつじの詩舎の講師としては ひつじの手仕事の原点に触れたこと

ますますヒツジの手仕事が大好きになったしヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪

ツナガルヒツジの活動の意味や意義も感じました。

 

バタフライエフェクト…って

何の意味もないような出来事が次にきっと繋がる

ごく小さな出来事が、やがて予測もつかないような大きな変化を引き起こす

一見関係のないように見える出来事も、実は複雑に絡み合い、大きな結果につながることがある

 

今回のこともそういうことなんだろうなぁって思います😊

そうそう!

もう一つ感動したこと

酷暑の中の作業でKUNISHIMAの社長さん三つ揃えの素晴らしいスーツをお召しになって作業されていました

そして工場見学の案内をされていらっしゃった社員さんも

ツイードの三つ揃えのスーツ…まるで乗馬をされるようなお姿でいらっしゃいました。

自社の商品に自信を持ち、敬意を払っていらっしゃるようで本当に素敵でした。

 

本当にありがとうございました。