感謝を込めて

湿度が目に見えるような朝です

梅雨に入って『日本の夏』らしい蒸し暑さが…ちょっと困る

でも、この景色がとても幻想的で、素敵

紫陽花ももうすぐ終わりかな

朝露に濡れた姿はとてもきれいです

 

そんな季節に

尊敬する とても尊敬する方が 死後の生へと旅立ちました。

お別れの日に参列しました。

 

シュタイナーの学びの中で『死後の生』という概念を知り

学びを重ねていくうちに この概念は『確信』になっていきました。

 

この考えの中に、亡くなった方を心から想い祈りをもってその人のことを語り想うことが

死後のその方の力になる…という言葉を胸に

大切な方への思いを書きたいと思います。

 

確かに信じる…という言葉通り

今世で、カルマを果たそうと肉体をもって生き あらゆるものに向き合いながら

この世の生を全うしようと 日常をコツコツと暮らしていく

 

その中の何に気が付くのか、どう意識的になっていくのか

日常の中の自分にとってのあたりまえの中に

どんなにすばらしいものが隠れているのか

それを教えてくれたのがシュタイナーのアントロポゾフィー

 

人と人とのつながりの中でしか学べないものの素晴らしさと

「自分を知る」困難と喜びの中に

ひとつの”真・信・芯”を持つことができたことが、私にとって最大の幸運と言えるのかもしれない

 

そしてそれを誠心誠意、自らの喜びもそこに重ねながら伝えてくださった方

故 丹羽敏雄先生

うちにある先生の本を並べてみました。

先生が立ち上げた涼風書林の本を加えたらもっともっとあります。

どの本も、とても素晴らしくバイオグラフィーワークを学ぶ者にとって

教本ともいえる本がたくさんあって

バッチフラワーを扱う視点でも 本当に興味深い視点も教えてくださって…

どれもこれも奥が深くて、何度も繰り返し読んだものも

まだ読み切れていないものもあります。

その中で一つの思い出は…

この本は、私の魂は救われたような思いになりました。

難解なシュタイナーの本で、泣きながら読んだのはこの本が初めてでした。

 

バイオグラフィーワークを学ぶ中で

私は6期生だったのですが、丹羽先生は1期生で、すでにあらゆる分野でご活躍でした。

 

最初は同じ場所にいるだけで緊張したものです。

でも、語り口調や、その表情でどんどん引き込まれていきました。

 

東海地区でのいくつかの講座をお願いしたりした時は、個人的にもたくさんお話をさせていただきました。

こんな風に表現するのはおこがましいかもしれないのですが

本当にチャーミングな紳士でした。

 

たくさんの思い出の中でも、心に特に残っていることは

「先生は、私なんかが理解できないようなことも、理解できていらっしゃるだろうし

これからもどんどん私では到達できないような世界をみられることだろうと推察します。

そんな方が、なぜ私の幼い質問にも、真摯に向き合い、惜しげもなく知識を伝えようとしてくださるのですか」

と…何ともストレートな質問をした時に

『僕の頭の中にあるものを、僕だけのものにしたとしても それは何の役にも立たない

どれだけの真理を理解できたとしても、それを伝えたり実践したり、誰かと共に意志活動を

しなければ、全くもって意味がない」

(実はとてもチャーミングなたとえを使われたのですが、誤解を招くのでここでは書きませんが…)

と、涼やかに軽やかに笑われながら伝えてくださいました。

力むでもなく かといって茶化すでもなく

独特なユーモアを交えながらも 自分の本心をさらりと伝えてくださいました。

 

尊敬する

なんと、謙虚な

本物を知っているお方…おこがましい表現ですが、心からそう思いました。

 

その時から、今までどれだけの恩恵を受けたことでしょう。

 

今世でお会いすることができて

本当に感謝しています。

 

もう、今世ではお会いすることができない

感情は悲しくてつらくて仕方がなかったのですが、

 

死後の生をある意味 喜び(悦びとも歓びとも表現できる)をもって検証しつつ

生きていらっしゃるのでしょう。

 

いつか…また…いつか

 

丹羽先生 ありがとうございました。