シュタイナー=アントロポゾフィからのメッセージ ~特別編~
私のバイオグラフ―ワークの師
近見富美子さんからのメッセージをあらためてお伝えしたいと思います。
日常の中に”コロナウィルス”が存在する世界に変化した今。
私たちの意識も確実に変化するのだと感じています。
私という存在を意識する必要があるとき、アントロポゾフィーは大きな支えと癒しを与えてくれると思います。
改めて読み返して、皆さんと共有したいと思いました。
前回の投稿でも少し触れた部分もありますが(^_-)-☆
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シュタイナーの100年前の講義の引用に続くこの文章は、
オランダのヘンリエッタ・デッカーズさんからのメッセージです。
...デッカーズ夫妻はアントロポソフィーに基づく心理療法の先駆者で、
長年アントロポソフィー医療の代表者グループ(IKAM)やIPMTで尽力されてきました。
...IPMTや世界の心理療法養成コースで指導を続けるほか、
アムステルダム郊外ハーラムにあるアントロポソフィークリニックで心理療法を担当されています。
あなたが蔓延する病への恐怖のほか何も考えられないとき、そしてそのような
恐怖を抱いて夜眠りにつくとき、無意識に恐怖に満ちた想像とその残像が魂のうちに
作り出される。
これが病原菌にとって根付き、 繁殖する快適な温床となる
ルドルフ・シュタイナー
1920年3月21日~4月9日
スイス、ドルナッハで開かれた第一回医療者会議の講義より
恐怖は人間の身体の中部―すなわち心肺のあたり―を締め付けるという事実を考慮する時、
この臓器の周辺はウイルス性の肺の感染が起こりうる、特別に敏感で危うい領域だということがわかります。
心臓と肺は感覚世界ー人間の内と外の世界との関係のための心的領域です。
内省、調整、苦しみをともにすること、関心、そして熱意の領域です。
これは恐怖と不安に対抗する効果的なイメージです。
けれど狭く抑圧的な恐怖は私たちの時代の習慣になっています。
いい結果が出せないのではないかという恐れ、
職を失うのではないかという恐れ、
外国人に対する恐れ、
孤独への恐れ、
気候変動への恐れ、
財政的不安、
政治的恐怖。
子供が失敗するのではないか、
またコンピューターゲーム中毒になるのではないかという恐れ、
などなどです。
恐怖は全てに分け入ってきます。私たちの思考と思い、また行為にも侵入します。
意志や心情への恐怖もあります。
恐怖は心だけでなく、体も冷たくします。
体と魂が締め付けられ、体に緊張とストレスが生じます。
恐怖は循環器系に血流低下を引き起こし,免疫系を弱めます。
恐怖はすべての対抗諸力を目覚めさせます。
ルドルフ・シュタイナーがウイルスと細菌による感染と心肺の対抗諸力である物質主義的考え、すなわち虚偽、中傷、疑わしい偽善を結び付けていることに驚かされます。
これらは人間の中部領域が本来意味するものの真逆のイメージです。
人間の中部領域は本来、熱意、温かさ、驚愕、関心、調和、共苦、共同性―信念、希望そして愛の領域なのです。
これらすべてによって、肉体の熱が育ち、血液の活発な循環によって酸素が運ばれ、免疫系が強められます。
これが治療に有効に働くのです。
ヘンリエッタ・デッカーズ Henriette Dekkers, Haarlem 2020
訳:近見冨美子
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以下の文章はこのクリニックの患者のためのウブサイトに掲載するために書かれたものです。
コロナとはある物体の周囲の光の環を意味します。
私たちの宇宙の最も素晴らしいコロナは、
火のような円形の王冠で、時折強く燃え上がる太陽を取り巻くコロナです。
太陽のコロナは宇宙空間のはるか彼方へとその光を投げかけます。
光といのちの源である私たちの太陽はなんと素晴らしい天体でしょう。
人間のハートを見てみるとそこにもコロナがあります。
ハートの筋肉は独自の血液供給を持っています。それはハートを循環する血管のコロナ(クラウン)からもたらされるもので、
このコロナが健全に機能しない状態が冠動脈心疾患と呼ばれるものです。
現在私たちは、地球上をパニックに陥れたコロナウイルスの蔓延を体験しています。
国境が閉じられ、航空機による移動も一部制限され、何百万もの人々が隔離されています。
このウイルスはウイルスの表面に王冠のようなスパイクを持つことから、コロナウイルスと名づけられました。
このウイルスは通常、上部呼吸器官に、普通の風邪のような、軽度あるいはそれほどひどくない程度の感染を引き起こします。
けれど
このウイルスは気管支炎や肺炎のような深刻な症状を引き起こすこともあり、
それが死につながることもあります。
このところ、世界中で人々は恐怖の呪縛に陥っているようです。
すばやく蔓延するウイルスのように、恐怖が私たちの生活に侵入しました。
恐怖が地球を取り巻く暗闇のコロナになりました。
コロナウイルスの王冠のスパイクのように、恐怖の暗いスパイクが人々を切り離しています。
恐怖は人々を孤立に追いやります。恐怖はハートを縮小させ、締め付けます。
同様に、人類のハートも冠動脈心疾患で苦しんでいるのではないでしょうか?
締め付けられ、愛情供給の欠如に苦しんでいるのではないでしょうか?
愛といのち、そして笑いが、魂と霊性の致命的な感染に取って変わられています。
世界は癒しを必要としています。
そして、私たちも。
私は子どものころ、いつも〈私のハートに太陽がある〉と歌っていました。
私たちのハートに、そして私たちの只中に宿る太陽存在を再び見出さねばなりません。
太陽存在のコロナ(光の環)が怯えている人類を抱きしめ、冷たく暗い恐怖のコロナを追いやることができるように。
そして、私たちが勇気と癒しの力に満ちた愛でお互いの魂に触れ合う勇気を見いだせるように。
2020年2月 ギゼラ・ヴィルキ(Gisela Wielki)
訳:近見冨美子
ギゼラさんはニューヨークのキリスト者共同体の司祭です。
このメッセージはマニの道の探求者、
クリスティン・グルウェーズさん(Christine Gruwez)から送られてきたものです。
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...治療的見解から書かれたこの(デッカーズ氏の)文章に続けて(司祭である)ギゼラさんの文章を再読すると、
お二人のメッセージが見事に調和して 私たちを取り巻く世界と時代の現象への理解が いっそう深まるように思います。
そして時代の苦悩と共にとどまるという決意(マニの道、第2ステップ)を強めてくれるように感じています。
ヘンリエッタ(・デッカーズ)さんへの感謝とともに、皆様にお送りします。
私たちの時代の苦悩をともにする 方々と どうぞとシェアしてください。
2020年3月11日
東日本大震災から9年目の日に祈りを込めて
近見冨美子
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近見富美子さんからのメッセージ・・・
この中に書かれている
愛についての理解を共有しました。
世界中が未知の状況に直面し混乱している中でも、
静かな心持ちを失うことなく、
愛の光のほうへ向かって
ゆっくりとあゆみを進めたいと願う日々です。