3.11の日に

10年前のあの日、私はこの場所…ビーンズにいて、いらしていた方とお話をしていました。

最初は、めまいかと思うような揺れがどんどん大きくなり

その方と、肩を寄せてじっとしていました。

「びっくりしたね…」といいあい、そしてすぐに

お店の横にある母屋にいる、息子の様子を見に行きました。

当時中2のの息子は、期末テストがあり、家にいました。

「大丈夫?」

「大丈夫」

という会話の後、びっくりしたねと話し、その場所を離れてお店の片付けをし、犬の散歩に行きました…

ちょっとした変化のあった、日常の生活を送っていた”だけ”でした…その時は”知らなかった”のです

日本中が大きく変わっていくことを。

 

その後のことは、

たくさんの感情が渦巻き、たくさん考え、そして、無力感に襲われ、

パニック状態の世界の中での

「自分」というものを見つめようと必死になりながらも、

妙な「罪悪感」を抱いていました。

 

そんな時、

当時、バイオグラフィーワークのファウンデーションコースを受講中で、その中の学びの仲間の一人がしていた活動に

福島の美しい自然をうつしたポストカードを販売しつつ、寄付活動と自然を守る『意志』を再確認するような活動をしていました。

 

ビーンズにも一式送ってもらい、目立つところにかけ、来てくださるお客さんに説明をして、寄付を呼びかけました。

 

その時に、思ったこと、

 

「怒りや、悲しみをエネルギーにしたくない」

 

2階に上がる階段のすぐ横の壁に今でもかかっているこのカードたち

このカードをながめながら、私は決意しました。

ちょうど、この位置の階段に座り、このカードをながめながら

「絶対に忘れない…!」

3.11のことを私の一部にする。絶対に忘れない、今の気持ちを。

どんなことができるかわからないけれど、自分のできることを誠心誠意する。

日常の中で、こつこつと自分の「善」をわすれないよう、この誓いに恥ずかしくない自分になりたい。

と、強く思いました。

 

日々の中で、情けない私や、愚痴っぽい私や、怠け者の私はなくならない

でも中心にある”炎”の中にあの誓いは生きている。

 

10年後の今 コロナ禍の今 誰が想像しただろう

 

これからもそういうことは起こる。

 

でも、きっと 光があると信じて。

 

この3.11に思います。